こんな方におすすめ
- アウトドアが本当に子供にとって良い影響があるのか信じられない。
- そもそも、何を根拠にそんなこと言っているのか疑問に感じている。
おさらい
「アウトドアは、生きる力をつける!」
といった内容を紹介しましたが、
本当でしょうか?
根拠となるデータ
文部科学省が言ってるからといって、何を根拠に言っているのかがわからなければ信用できないと思いませんか?

それは、平成22年10月に発行された、「国立青少年教育振興機構」が行なった
「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」
です!
どんな調査研究?
「子どもの頃の体験」とそれを通じて得られる資質・能力(以下「体験の力」という)の関係性を把握し、学校や地域・家庭において、どの年齢期にどういった体験が重要になるのかを明らかにするため、青少年の発達段階に応じた適切かつ効果的な体験活動の推進に関する調査研究です。
小学 5 年生 2860 名、小学 6 年生 2830 名、中学 2 年生 2480 名、高校 2 年生 2844名 計11,014名。成人調査として、20代~60代各年代で男女各500名 計5,000名のアンケートをもとに調査をしたそうです。

詳細は「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」報告書を参照していただければわかりますが、
この調査で、

ということがわかったのです!!!!
「〇〇体験」別→「身につく力」
「自然体験」で身につく力
このような体験を以下の時期に経験すると、以下の資質や能力が育まれる。
いつ | 身につく力 |
小学校入学前 | 人間関係能力 |
小学校高学年 | 意欲・関心 |
中学校 | 共生感、規範意識、職業意識、人間関係能力、意欲・関心 |
※「身につく力」の詳細説明は下にあります↓
「動植物体験」で身につく力
「動植物体験」とは
- 米や野菜などを栽培したこと
- 花を育てたこと
- ペ ットなどの生き物の世話をしたこと。
- チョウやトンボ、バッタなどの昆虫をつかまえたこと
- 野鳥を見たり, 鳴く声を聞いたこと。
このような体験を以下の時期にすると、以下の資質や能力が育まれる。
いつ | 身につく力 |
小学校低学年 | 共生感、意欲・関心、規範意識、職業意識、人間関係能力、文化的作法教養 |
小学校高学年 | 職業意識、文化的作法教養 |
「身につく力」の解説
身につく力 | 具体例 |
意欲・関心 | もっと深く学んでみたいことがある。なんでも最後までやり遂げたい。 |
共生感 | 悲しい体験をした人の話を聞くとつらくなる。人から無視されている人のことが心配になる。 |
規範意識 | 叱るべき時はちゃんと叱れる親が良いと思う。他人をいじめている人がいると腹が立つ。 |
人間関係能力 | 人前でも緊張せずに自己紹介ができる。喧嘩をした友達を仲直りさせることができる。 |
職業意識 | 自分にはなりたい職業ややってみたい仕事がある |
文化的作法教養 | ひな祭りやこどもの日七夕お月見などの年中行事が楽しみだ。目上や年上の人と話す時は丁寧な言葉を使うことができる |
まとめ
今まで、漠然と「アウトドアは子育てに良い影響があるのかな?」と思っていたのですが、この研究結果によって統計的に「自然体験が子に力をつける」ことが判明し、自分の子育ての方向性を見出すことが出来ました。
これ以外にも、さまざまな「体験」と「能力」に関係性があることがわかりました。さらに、この調査の結果を逆からひも解くと、
自分の子供に望む「能力」から、どんな「体験」が必要か。
を探す手がかりにもなるのです。

※この調査で使われた「体験」と「資質・能力」にはどんなものがあるか一覧があるので添付いたします。上記の報告書のサイトの中にありますが、量が多い中から探し出すのも大変だと思うので、一覧だけ抜き出しました➡︎体験と資質能力の内容一覧